プライベートブランドとナショナルブランド
販売店は競合他社にない売れ筋商品を十分な利益を確保して販売したい。
それは、自社のみが取り扱うことを許された商品となります。
今では当たり前の言葉となった「PB商品」や「OEM商品」に代表されるオリジナル商品です。
PB商品は、プライベート ブランド(Private Brand)商品の略称であり、OEM商品は、オリジナル エクイップメント マニュファクチャリング(Original Equipment Manufacturing)商品の略称です。
また、製造側が独自に製造する商品をNB(ナショナルブランド(National Brand))商品と称します。
製造する側としては、販売コストが少ないことや販売予定数が確保されることなど、販売面ではメリットが多いように感じられます。
しかし、製造コストを考えた場合、オリジナル商品が多くなれば、材料の種類が増加し生産効率の悪化が気になります。
では、効率良く材料の種類を増やすことで、対外的にはPB商品、対内的にはNB商品などと良いところだけを得る方法ってないのでしょうか。
部品の乗数だけオリジナル商品が生まれる
例えば、自動車には約2~3万点の部品、テレビでも数千点の部品数に及びます。
全ての部品を顧客のオリジナル部品で新製品を開発するとどのような事態が生じるでしょうか。
倉庫や工場は、その製品の専門場となってしまうことは想定内です。
同じラインで複数の製品を製造することは当然のこと。
作業者の周囲は沢山の部品で積み上げらてしまう事態となります。
これでは、作業の効率化どころか作業ミスが発生することも避けることはできません。
オリジナル部品数を可能な限り減らすことに努めましょう。
例えばテレビの製造に2000点の部品を要するとします。
全てが1つの製品のための部品となると、1アイテム品のために2000部品が必要です。
また、1500個の部品がオリジナルで500個は他の製品と共通の部品とした場合はどうなるでしょうか。結果、2アイテム品は3500個の部品で製造可能です。
このようにオリジナル部品と汎用品を適度に活用することが重要です。
オリジナル商品の開発について
オリジナル商品は顧客都合により明日は消滅することもあり得ます。
自社都合で継続できないことがあるのが顧客のオリジナル商品です。
顧客との商談次第で販売単価や製造ロット及び納期に大きく影響します。
自社開発の製品とは違いパートナーの存在に留意しましょう。
製品開発から販売方法まで十分に打ち合わせを行い、顧客ともに利益を出せる製品作りを行うことにも着手しなければなりません。
オリジナル商品の競合となる留意点
オリジナル商品と自社ブランド製品の区別は明確にしましょう。
自社ブランド製品からシリーズ化となり販売促進されることを想定する必要があります。
シリーズ化された製品は自社ブランド製品をベースとすることが多いため、ベースが自社製品となればオリジナル製品と競合することに注意しましょう。
そのため、商品を開発したり、構想を練ったりする時点で、将来的に製品の方向性を考えて販売促進していくことを考慮することが必要です。
製造方法により顧客満足度は無限大
何をもってオリジナル商品とするのでしょうか
大きさ、材質、色など様々な要因で考えることができます。
そのため、顧客のオリジナル商品=生産効率が悪いと最初から決めつけるのではなく社内共通化を視野に入れたオリジナル商品で、顧客満足度を高めるコア価格を目指しましょう。生産方法を見直すことにより自社の得意性を生み出し、市場のコア価格を自社が設定することも可能となります。