運搬は仕事ではない
運搬や待ち時間は仕事ではありません。
製造業務や顧客応対などは資金を生む重要な業務であると考えることができます。
製造業務は同じ製品を作る際の効率化を図り、可能な限り短時間で仕上がる業務改善に取り組まなければなりません。
顧客対応は相手がいるため、安易に効率化を図ることは難しいのではないでしょうか。
これらの行為は時間を短縮する対策は考えなければなりませんが「0」にすることはできません。
しかし、運搬行為については、その業務を「0」にすることを常に念頭に考えなければなりません。
幾度も運搬行為が行われた製品に対し、運搬のみで製品価値が高まることはありません。
運搬行為の結果、各工程で製品に加工が施され、更なる付加価値が生まれ製品価値が高まるのです。
運搬する目的とは
業務の中で何故、運搬という業務があるのでしょうか。
3次元の世界では同じ場所で同じ時間に製品や人が同時に存在することは不可能です。
完成した製品は運搬行為がなければ、御客様(次工程)の元へは届きません。
また、完成品を運搬せずに放置状態では、次の製造行為ができません。
結果として、業務を遂行する人が移動するか、製品を移動するかの行為が必要となるのです。
運搬作業をなくす
運搬作業とはモノを運ぶ作業だけでなく、それに伴う、人の動きが重要となってきます。
運搬作業をなくすことの主たる目的はモノを運ぶ人の動作を削減することにあります。
モノの動き、人の動き双方を精査し運搬作業をなくすことに取り組まなければなりません。
自動車や家電製品の組み立てラインなどでは、製品を移動させながら加工するなど最短策を講じています。
運搬を最大限に減らす手段の一つに製品は、運搬する人の歩数を意識することに取り組みます。
歩数「0」を意識し最短ルートでの運搬を心掛けましょう。
運搬方法の進化
江戸時代までの伝達手段と言えば飛脚が主流だと言えます。
すべてが人力で現代の伝達手段と比べても、正確であるとは言えません。
現代では、飛行機、船、電車、自動車、バイクなど様々な手段が生まれ、人が輸送をしないドローンまで生まれてきました。
人から人へと伝わる運搬手段から、人が介さない運搬へと変わりつつあります。
ましてや最低限のコミュニケーションで可能な作業ラインの運搬には急速に人の意義が薄れています。
運搬作業は会社の規模や業種などにより様々な方法があります。
同規模同種の会社でも環境により異なります。
市場の変化が早い現代では、運搬方法を多様に変化できる体制を意識することが必要です。