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5S活動の整頓

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整頓とは

整頓とは、必要なモノを必要な時に必要な数だけ用意できる状態を作ることです。

整理では、発生した不必要なモノを廃棄し、必要なモノだけが残すことができました。
整頓は、必要なモノを必要な時に用意できる作業環境を整える場づくりなのです。

モノや資材が沢山あるから用意できないなどは整頓ができていない言い訳です。
整頓さえできていれば、沢山のモノがあっても、探す作業を要さずに、適時に用意することが可能となります。
*ここでは、モノとはワーク(資材や製品)だけでなく、備品などの現場で手に取るすべてのことを言います。

モノの配置で効率化を図る

整頓は、作業者が業務を円滑に滞りなく遂行できるためにモノを配置することから始まります。
作業者が円滑にモノを取ることを遂行する要因には、

  1. モノを取る行為の歩数を減らす
  2. 常に両手を動かす
  3. 動作数を削減する
  4. 負荷のかかる動作をしない

この4つの原則を精査し、作業者を中心としたモノの配置を考えなければなりません。
レイアウトは、作業者を主役として、モノがその脇を固めます。
間違っても、モノを配置したあとに、作業者の動線を考えたり作業手順を検討するなどを行ってはいけません。

使用頻度の高いモノほど作業者の近くに配置します。
作業者がモノを準備に要する時間が長いほどムダな時間が発生します。

モノを取る行為の歩数を減らす

業務改善現場で作業者の一番大きな動きが歩く行為です。
その歩く距離が少しでも短くなること(歩数が減ること)により、モノを取る時間は大きく短縮され、整頓作業を大幅に進めることができます。
作業者の手の届く範囲の中で、すべてが成り立つのであれば問題はありませんが、飛行機のコックピットのように、全てが座った状態で事を成せる現場作業などは考えられません。
人が一定の位置からモノが届く範囲は半径2m程度が限界です。
2mの範囲に配置できるモノの数は限られています。
手が届く範囲に配置できない場合には、作業者がモノを取るために要する歩数を減らすことに留意することが重要です。

常に両手を動かす

業務改善例えば左手でナットを持ち、右手でボルトで締める作業
更には、左手でナットを治具にセットし、右手でボルトを締める。
治具にセットすれば左手がフリーとなるので、ボルトを締める作業中には左手は次の工程準備ができる。
そのように両手が常にルーチンワーク化した動きを行うことによりムダのない動きが生まれます。
動かない状況においては、モノの放置であれ、待ちぼうけの人であっても、コストは発生しているのです。
動かなければ不動のムダが生まれます。

動作数を削減する

業務改善モノを取る手順は動く距離だけでなく、動作の数を考えることで削減することができます。
例えば棚の下段にあるモノを取るときに、作業者の動作としては、①屈む②手を伸ばし③掴んで④引き⑤立ち上がる動作だとします。
整頓することでモノの配置位置が作業者の胸から腰の位置程度であれば、①と⑤の動作を削除することが可能となるのです。
モノを配置するときに膝上から目線の間に保管する。
そのように配置位置だけを考えてみても動作数削減させることが可能となります。

負荷のかかる動作をしない

業務改善目的のモノまでの距離が短いから整頓できていると安易に判断してはいけません。
人の動きの中で負荷のかかる動作をすれば怪我の要因となったり、その動作を継続することが不可能となります。例えば、中腰体制の状態や蹲踞の姿勢でモノを抱えるなどは、当然に負荷のかかる動作と言えます。
しかし、負荷のかかる動作辛い動作だけでなく、反復することにより疲労が生じることも考えなければなりません。
作業者が一番楽だと感じる動作が継続を生む要因なのです。
その楽を意識した順番としては、
から先だけの動作(具体的には脇を広げない
から先だけの動作(体は安定している)
腰位置が一定である動作(座り作業であれば回転イスを使用するなど)
一定の場所にとどまる動作(立ったり座ったりはあるが歩行しない
このように動く箇所を少なくすることで楽を感じることができます。
一見怠けているようにも思われがちですが、仕事は運動ではありません
ムダな労力はかけず継続することが重要です。

モノを探す時間は業務時間で最大のムダであり、仕事ではありません。
必要なモノを必要な時に必要な数だけ準備することができることにより、リードタイムを的確に把握することができます。

作業現場の相談役
エスエムシーコンサルティング SMCCONSULTING

 

 

 

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