リスクアセスメント 職長教育

危険性又は有害性の特定~リスクアセスメント~

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潜在する危険性や有害性を見つける

リスクアセスメントにおける危険性又は有害性を特定する際に注意すること。
それは、当該作業における全てのリスクを抽出することです。
「これは軽傷だな!」
「可能性が低いから後回し・・・」
などと選定していては潜んでいる危険性や有害性は発見できません。

まずは、考えられる危険性や有害性を可能な限り書き出すことが重要なのです。

災害を未然に防ぐことに注視

絶対に安全であると断言できる現場はありません!

災害が発生したことがない現場が絶対に安全であると言えるでしょうか。

危険な現場

 

【無災害現場≠安全な現場】

危険だらけで、偶然に事故が発生していない現場は非常に多いのです。

一見すると熟練者ばかりの現場では、意思の疎通でできていて危険性がないように見えますが・・・

熟練者は仕事の段取り手法が独自の目線で把握できており、独りであれば災害が発生する可能性が低いと感じます。
しかし、熟練者といえど複数人が隣接して作業をすると危険は一気に高くなります。

初心者と熟練者が混在する現場の災害リスク

初心者と熟練者が隣接して作業をする現場

そんな現場ほど危ない!!!

その現場に慣れない人は指示されたことしかしません。

しかし、熟練の方は遂行することが分かっているために作業自分のペースで次々と進めていきます。
そんな熟練者初心者が真横で作業をするとどうなるでしょうか。

現場はまるで、初心者マーク付けた車とF1車が同じサーキットを走るみたいな様子です。

もちろん、ひとたび災害が発生すれば現場は製品を作るなどの状況ではありません。

災害が発生する可能性がある現場の作業や配置など、様々な視点から現場を見直し災害を未然に防ぐことが不可欠です。

労働者~職長

リスクアセスメントとは

リスクアセスメントとは現場の潜在的な危険性や有害性を見つけて除去したり軽減する手法のことです。

何故、そのリスクアセスメントが必要とされているのでしょうか。

従来の労働災害防止対策の手法は、発生した災害を検証し、再発防止に努めることが一般的でした。

働き方働く場所などが、従来と比較すると多様となった現代では、過去の経験則からの災害を防ぐことは限界が生じます。

そのために危険性を使用頻度や、災害が発生した場合の大きさにより図ります。

それこそが、リスクの見積もりなのです。

どちらの作業現場の見積もりが高いでしょうか。

①使用頻度が低く災害が発生しても大きな事故にならない作業
②毎日使用し、災害が発生すれば作業者の命に係わる作業

もちろん、②の方が高い結果となります。

災害に優先順位を付けていいのか?などと発言する人もいます。
しかし、災害の軽減措置を行わなければならないことに違いはありません。

一度に全ての危険を回避できれば良いのですが、それは不可能です。

リスクアセスメントを実施し、計画を立てて、リスクを軽減すべきなのです。

リスク

キーマンは現場を一番よく知る職長

現場の作業者だけで危険性や有害性の有無を判断することでは、本当のリスクアセスメントを成し得ることはできません。

リスクアセスメントを考える際には、独りで実施するのではありません。
現場全員の参加で、現場の流れから細部まで把握している職長絶対参加なのです。

職長は常に現場を見ています。

作業者一人ひとりの動作から作業者の移動手段や時間、製品や仕掛品、備品の配置まで隅々と見ています。
職長の中には、

「いやいや、そんなに現場のことを知らないですよ~。」

などと笑いながら謙遜している人もいますが、では、その職長よりも誰が現場のことを知っていますか。

職長以上に現場を知る人は絶対にいません!

作業スピードは実際に日々業務を行っている作業者の方が早いかもしれません。
しかし、現場のことを一番良く知っているのは、その現場の職長なのです。
そのため、リスクアセスメントを考える際に長は絶対参加しなければなりません。

作業者独りで災害のリスクを計算する場合は作業者の身の回りしか考えなくて良いかもしれません。
しかし、現場は複数で作業することが多いはずです。

作業者や備品,製品が行き交う中では、現場全体の流れを把握したリスクアセスメントを実施しなければなりません。

危険~職長

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-リスクアセスメント, 職長教育

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