製造工程の前に眠るムダなコスト
製造過程だけではなく、製造する前工程で資材を受け取る時においても、コストダウンを図ることができます。
このコストダウンは社内のみの効果ではなく、仕入れ先や顧客など取引先の協力を得ることにより、取引先のコストダウンを生むことも考えることができます。
製品を手に取る瞬間に潜むコストダウン
製造業には資材や製品の仕入れにおける荷受工程は必要不可欠です。
製品や資材が自社に入荷された瞬間からコストを意識しなければなりません。
資材を納品に訪れた人に対して
「その辺りに置いて!」
なんて一言が大きなコストの要因となります。
荷受工程におけるムダとは
一般的には、納品書と一緒に製品が届けられ、そのまま荷受場などに置かれます。
もちろん、納品した人は後工程の段取りなどは意識しません。
荷受をした人は、荷受後に、その製品を台車などに積み替えるや棚に並べ変えるなどの不可解な行動を行っていませんか。
しかも、荷受で大事な製品を直置きすることにより、その後、製品を移動することを決定づけるようなムダな行動をしていませんか。
荷受によるコストダウンの調整
資材を納品する人が後工程のことを考えて各部署まで納品することが可能であれば、企業にとっては荷受の手間が省けます。
しかし、納品業者にとってはコストが掛かり、納品価格に不具合が生じます。
そのような納品作業が短時間かつ1か所で行われることができれば、企業間にも良い関係が生まれます。
荷受に生じる工数を考える
資材の荷受をする際、作業における工数を考えます。
資材を手にする工数は加工に携わるまで1工数が理想であり可能だと考えます。
工数を削減することがフリーマンを生み、コストダウンの要因です。
もちろん、納品に訪れた人の納品場所は1か所にすることが絶対条件です。
納品時間は仕入れ先と自社の双方で人件費が発生する重要なコストです。
資材の荷受時におけるコストダウン
通い用のケースや台車などを双方の共通仕様にて準備することもコストダウンの一つです。
資材を納品する会社も納品する前に自社にて荷積みします。
その荷積み方法が納品先が希望する積み重ね方法や配列方法であればどうでしょうか。
納品会社が荷積みを行う際に、顧客(納品先)の納品形態に合わせて積み重ねると、納品会社も台車やカートで降ろすことで短時間の納品が可能となり、荷受した側も、チェックのみで後工程に移動できる体制が作れます。
経営とは自社のみの利益だけを考えていては、その企業や市場は長続きしません。
企業存続には、その市場の繁栄も必要です。
取引先との共存を考え、共有できるコストダウンを図ります。独自のコストダウンを共有できれば、競合他社と大きく差をつけることが可能です。