無駄な仕事と意味のある仕事を仕分けする
職長,リーダーそして特に作業者は、現場で行う業務に対して、必要性の有無について考えていないのではないでしょうか。
特に、その仕事に一心不乱に取り組んでいる作業者であれば尚更です。
作業者は与えられた仕事の全てが必然だと思って作業を行っています。
しかし、効率化のために作業手順を見直す・・・その前に、行っている業務そのものに価値があるかを見分けなければなりません。
無駄が多く効率化を図りと感じている業務・・・しかし、その業務自体が本当はムダであり、仕事そのものを無くした方が良い仕事であるかもしれません。
そのための尺度としては、
一所懸命に仕事をしても、それに見合うだけの対価が得られているか否かです。
効果が生じていなければ無意味です。
現場では、利益を生まない仕事を行っていませんか。
その根底を、今一度、見直してみてはいかがですか。
顧客の要望以上の仕事をするムダ
顧客満足度(CS)を高めるために御客様の要望以上の仕事をする。
もちろん、他社の追随を許さないためには必要です。
しかし、その要望以上の仕事(作業)を行うことにより、
- 作業時間が必要以上に要することで人件費が過剰に生じる。
- 材料の質が過剰な精度(純度)などで高騰している。
などにより、必要以上に経費がかかり、結果として利益が減少する。
最終的に赤字で販売する結果となることもあります。
職人技を発揮し、顧客満足度(CS)を高めることも必要です。
しかし、仕事である以上、利益が確保できない状況では会社は存続しません。
顧客の要望を正確に把握する
仕事を進めるにあたり、顧客(次工程)の要望を間違って判断してはいけません。
今回の顧客の要望は何ですか。
納期優先なのか品質保持なのかなどを正確に把握しましょう。
それにより必要な仕事が決まり、ムダな仕事が見えてきます。
趣味と仕事は違う
趣味は満足するまで、自分が満足するまで、そのことに集中し時間を費やすことができます。
もちろん、お金や時間の許す限りに費用(コスト)を考えず、資材や時間を投与できます。
しかし、それが仕事となると話は別です。
必ずコストを意識し、限りなく短い時間で少ない材料を使用して、顧客の望む製品作りを行わなければなりません。
コスト意識がなければ「仕事」ではなく「趣味」としか言えません。
製品を受け取った人(次工程)の目線
ムダな仕事とは何でしょうか。
品質の目安は数値化することが可能であり、判断基準を設けやすいと思います。
しかし、品質以外で判断基準を設けるとすれば何があるでしょうか。
製造現場の工程内で例えると、その製品を受け取った人(次工程)が、作業を開始するまでに要する時間(段取りに費やす時間)を目安に考えます。
次工程の人が受け取った状況から自分の作業開始に至るまでに、手を加えていませんか。
見た目良く綺麗(丁寧)に納品した場合でも、次工程の作業する人が、その状況から再度並び替えを行い、段取り作業に時間を要しているのであれば、前工程の人が行った綺麗(丁寧)に整えた時間はムダな時間となります。
その場合は、再度、次工程への納品方法を考え直さなければなりません。