卸業者を仲介しない流通市場
以前の流通市場では卸業者への納品を主流とし、多くの製品を一括納品することが、可能であり、荷積みの製品を一ヶ所へ納品する納品形態が主流となっていました。
現在は卸業者を介さず、直接小売店や消費者へ届ける流通へと変化したため、荷積み製品の届け先が多岐に渡ることも少なくありません。
差別化を図るうえで必要不可欠なコストダウン
多くの製造業者が外部の運送業へ委託していることが多いため、コストダウンを図る部分が少ない工程となっています。しかし、費用対効果を考えると、競合他社との差別化を図る中では、重要なコストダウン要素の一つと考えます。
預ける(委託)することでは責任は逃れられない
外部機関に納品を委託すると、荷積み=納品と捉えがちですが、顧客からすれば、まだ、製品は届いていないのですから、未だ責任は逃れらません。
製品が顧客の手元に届いて初めて納品完了です。
委託したから全て運送会社の任せなどと責任転換するようでは、顧客からの信頼は得ることは出来ません。
梱包状態も含めて製品とみなす
梱包材は製品を守るために存在することは間違っていません。
しかし、納品時に梱包状態が破損するなどの劣悪な状態では、たとえ製品に破損がなくても、顧客は製品に対し、マイナスイメージからスタートしてしまいます。
梱包も製品の1つであると考えて顧客満足度(CS)の向上を図ります。
輸送事故のリスクを最小限に抑える
納品を外部委託する場合のリスクとして、製品が破損した原因を突き止めるのが困難なであることが考えられます。
また、委託前に破損していたことも否定できないことも考えられます。
荷積みにおいて、伝達された注意事項などは薄らぎ、忘れられてしまう可能性はあります。
輸送事故が発生するとムダなコストの発生だけでなく顧客の信用も失います。
そのため、輸送事故を未然に防ぎリ、リスクを回避することに注視すべきなのです。
梱包形態に注視する
輸送に適した梱包形態とすることも重要です。
梱包サイズを小さくすることに注視する。
単に製品が完成したことで輸送できると判断することは間違いです。
顧客に納品するまでのコストを意識することは欠かせません。
エアー輸送を避ける
空気を輸送すること。
それは何も運ばない単なるドライブにしかなりません。
ドライブは利益を生まず、ムダな労力と時間を費やすムダなコストです。
エアー箇所を削減し、実益のある輸送を図ることに徹することは不可欠です。
製品の形状を熟知する
製品のことを一番知っている人は製造した人、あなたです。
製品の形状を考え、組立式(ノックダウン)や積み重ね,抱き合わせを検討し、効率良い輸送方法を検討しなければなりません。
引っ越し時をイメージする
茶碗2個を1か所に配送するときに、個別に梱包することはムダだと感じませんか。
緩衝材を用いて重ねることは出来ないでしょうか。
イスにおいてはスタッキングチェアと呼ばれる積み重ねを特徴としている製品が存在します。
同コストで複数個の配送が可能なのであれば、取り入れることは必然です。
物流は商いを営むうえで避けることのできない大事な工程の一つです。
現代では出荷した人が、誰が顧客へ対面してお届けするのかわからない時代です。
物流はコストを抑えることを意識し、顧客満足を追求する。
他社と差別化が図れる重要な要素なのです。