コスト意識が低い嘆き
「もっとコスト意識をもて!」などと叱咤するようなことはないでしょうか。
それだけで社員が、コストを意識するのであれば業務改善計画など必要ありません。
時間の大切さ、製品の大切さ、人や場所に要するコストなど、これらは、経営者として常に念頭においているからコスト意識が生まれるのです。
このような状況では、社員が自分のモノでない製品にコスト意識が芽生えるとは思えません。
社員にコストを意識させるためには、可能な限り、考え、選択し、決定する場を与えることです。
どんな些細なことでも構いません。
自分自身が決めたことは気になるのが心情です。
そこからコスト意識を共感することができます。
ムダを見つける気持ち
勿論、経営者には会社の理想像があり、その理想に向かって邁進していると思います。
しかし、その理想論を社員に押し付けてはいませんか。
経営者は社員が理想を共有する環境づくりを行わなければなりません。
業務改善に取り組むときも同様です。
社員が、業務改善の重要性を認識し、自らムダを見つける気持ちにならなければ、その改善そのものがムダな行為となります。
ムダを「ゼロ」にする
業務改善に取り組むときに「ムダを減らそう!」などのスローガンを掲げてはいませんか。
それでは、社員は、「私一人がしなくても大丈夫。」などの非参加型となってしまいます。
全員が同じ非参加型になることも考えられます。
全員が取り組むためには、目標は削減ではなく、「ゼロ」となります。
誰一人として欠けても業務改善は成功できません。
ムダは現場にある
経営者がコスト削減や業務改善に取り組みたいと考えていても、実際に改善する箇所は社長室のレイアウトなどではないはずです。
改善する場所は、社員の人たちが作業している現場なのです。
現場を診ずに業務改善するなどは、単なるイメージ図に過ぎません。
その現場を一番よく知っている人は経営者ではなく、常日頃から、その現場で作業をしている社員なのです。
業務改善するには、現場を診て、現場の声を聴くことは絶対条件なのです。